伝統産業の「今と未来」を五感で知る――学生たちが西陣織の現場へ

2026/2/27

2026年1月21日(水)、京都が世界に誇る伝統産業「西陣織」の魅力を次世代へつなぐキャリアイベント「京都・西陣織未来探訪」を開催いたしました。
京都で学ぶ大学生・大学院生8名が参加し、西陣織会館と最前線で活躍する老舗・工房の2社を訪問しました。
業界の「リアル」に触れた学生たちの真剣な眼差しと、アンケートから見えてきた学生のリアルな声をご紹介します!これからインターンシップやオープン・カンパニーを計画されている企業の皆様のヒントになればと、学生が何に感動し、どこに自分のキャリアを重ねたのか、今回の探訪で見えた「学生に響くポイント」をレポーターが分析しました!

 

訪問先のご紹介①

名称 西陣織会館
所在地 〒602-8216 京都市上京区堀川通今出川南入ル
竣工 1976年(昭和51年)
事業内容 西陣織の歴史・技術の展示、職人の実演、西陣織製品の販売
手織体験、着付け体験等
Webサイト https://nishijin.or.jp/

 

訪問先のご紹介②

名称 株式会社西陣まいづる
代表者 代表取締役社長 舞鶴 政之
所在地 〒602-8446 京都市上京区五辻通大宮西入五辻町39
創業 1907年(明治40年)
事業内容 西陣織物帯地製造
Webサイト https://nishijin-maizuru.net/

 

訪問先のご紹介③

名称 桂機業店
代表者 桂 浩之
所在地 〒602-8477 京都市上京区上立売通姥ヶ榎木町833
設立 1970年(昭和45年)
事業内容 宗教金襴を手機で製織
Webサイト https://kigyo.city.kyoto.lg.jp/kyomachi/company/single/5426.php

 

当日のプログラム内容

2026年1月21日、以下のスケジュールで実施しました。

  • 13:00〜14:00         西陣織会館
    • 業界の概要や特徴について
    • 会館内の見学
  • 14:00〜15:00         株式会社西陣まいづる
    • 会社説明・会社見学・社員さんとの交流
  • 15:00〜16:00         桂機業店
    • 会社説明・会社見学・社員さんとの交流
  • 16:00〜16:30         まとめ

 

レポーターが直撃!学生の心を動かす「3つの視点」

  • 伝統を守り、未来につなげる~西陣織会館~

会館の見学では、館長さんによる解説のもと、業界の現状や西陣織の原材料である「おかいこさん(蚕)」の生態、繭から生糸が作られる過程を学ぶことからスタート。館内では職人さんによる見事な手織りの実演を見たり、歴史のある西陣織の技術的な違いなどを聞き、織物の魅力を実感しました。
学生からは「カーテンや壁紙にも使われていることに驚いた」といった声も上がり、伝統技術の活用の広がりにも強い関心が寄せられました。

 

  • レポーターメモ
    西陣織会館で目にしたのは、長い歴史を背負いながらも、現代のライフスタイルに合わせて姿を変える西陣織の柔軟さ。伝統的な帯としての美しさはもちろん、カーテンや壁紙といったインテリアにまでその技術が活かされていました。西陣織を活かした小物などのお土産もたくさんあり、創意工夫を目の当たりにしました。

 

  • POINT!!
    「伝統」や「歴史」を紹介するだけでなく、それらが積み重ねてきた技術や強みを、現代のニーズやライフスタイルに合わせて、どう活かしているのか、を紹介・説明しています。
    普段、学生にとって身近でない業種・分野であっても、「日々のくらしや現代のライフスタイルにどう関わっているのか」を知ることで、学生の好奇心や興味を喚起することにつながります。

 

  • 若手の本音とクリエイティブな仕事内容を知る~株式会社西陣まいづる~

工房では、手機と力織機の2種の機械によって、西陣織がつくられている様子を見学しました。
織機が動いてどんどん織りあがっていく様子を間近に見ることができました。特に力織機は縦に張られた「たて糸」にシャトルで「よこ糸」を通し、たたいて引き締める、スピードの速さや音にも感動!とても迫力がありました。織機を使っている職人さんにもお話を伺いながら見学しました。その後、様々な商品に囲まれた展示室では、若手の社員さんとの座談会を実施し、学生からも「仕事のやりがい」や「学生時代にどのようなことを学んでいたのか」といった質問が寄せられました。

 

  • レポーターメモ
    株式会社西陣まいづるでは、帯のデザインを担う若手の社員さんから直接お話を伺いました。そこにあったのは、型にハマらない自由な発想。様々な商品に囲まれた展示室で、自分のアイデアを形にする楽しさを、等身大の言葉で語る姿は、まさにクリエイティブな「遊び心」に溢れていました。

 

  • POINT!!
    就職後に、年の近い身近な先輩となる若手の社員さんがインターンシップ等に参加してくれることは、学生にとって社風や社員の人柄を知ることができる、大切な機会となります。また、学生に近い世代の社員さんが「会社に入ったきっかけ」や「自分のアイデアが形になる面白さ」などを自分の言葉で話していただく機会をつくることで、学生はその会社で働くことをイメージすることができ、「自分もここで活躍できるかも」というイメージを高めることができます。

 

  • 伝統を支える若手職人との座談会を実施~桂機業店~

金糸等を用いて、寺社や法衣等に使われる「金襴」を生み出す工房では、職人の方々の技術を間近で見せてもらいました。
鏡で出来上がりを確認しつつ、精緻に織り上げる職人技は見事でした。その後は若い職人の方々との座談会を実施しました。働くことになったきっかけやどれくらいの期間で一人前と言えるものなのか、などを話しながら、情熱と向上心を持って働く職人の皆さんの姿に多くの学生が感銘を受けていました。

 

  • レポーターメモ
    桂機業店で最も驚いたのは、特殊な「金襴」という極めて専門性の高い世界を、実は多くの若手職人さんたちが支えているという事実。職人といえば「何十年も修行したベテラン」というイメージがありますが、ここでは若い世代が「伝統を守る」という大役を自らの手で担っています。

 

  • POINT!!
    若手社員の日々の仕事や1日のスケジュール、プライベートやキャリアプランなどを直接聞く、質問できる機会をつくることで、学生は、社会人となった自分をイメージしながら、将来のライフ・キャリアプランを考えることを通じて、企業等への就職を考えるきっかけにつながります。

 

参加学生の満足度は100%!

事後アンケートでは、参加した学生全員が「たいへん満足」または「満足」と回答しています。

学生のリアルな声(アンケートより抜粋)
「若い方々が活躍している姿に驚いた。人手不足と言われる中で、若い力が輝く機会があることに希望を感じた」
「職人さんと直接お話しできたことが何よりの学びになった」
「デザインの専門性を、図案作成やSNS発信などに活かせる場面があると感じた」

特に、「若い職人や社員の存在」が学生たちにとって大きな刺激となり、「伝統産業は自分たちの世代も活躍できるフィールドである」という認識の変化に繋がっていると思います。

 

まとめ:次世代の「担い手」との出会いの場に

今回のイベントは、「仕事の見学」「知識を伝える」だけでなく、自分自身がどのように活躍できるかを考えることができるような流れで実施することができました。
訪問した西陣織会館様、株式会社西陣まいづる様、桂機業店様にはご多用のところ多大なるご協力をいただきました。ありがとうございました。
現場の熱量を肌で感じた学生たちが、伝統産業の「ファン」、そして、将来の担い手候補となることを願っています。

 

問い合わせ窓口

京都市地域企業インターンシップ促進プロジェクト申込・問合せ窓口
(株式会社アイシーエル)
📞075-708-7886
✉️k-info@icl-web.co.jp
営業時間:9:00〜17:30(土日祝は休業)
担当:ホンダ、ノナカ

以上

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問い合わせ先

京都市わかもの就職支援センター
電話:075-746-5086 メール:contact@kyotocity-wakamono.org
受付時間:9:00~19:00 ※日曜日・月曜日・祝日・年末年始は休業